ログハウスに使われる木にはどんな種類があるのか
海外(特に寒い地域)の木材が利用されているイメージがありますが、それぞれの特徴を生かしてログハウスは建てられています。
ウェスタンレッドシーダー
ブリティッシュ・コロンビア州やアメリカ北西部地方に産する樹木で、樹高は50mないしそれ以上に達し、直径は1~1.25mに及ぶ。その木肌は淡桃褐色ないし濃褐色の独特な温かみのある色相を持ち、経年変化によって軟らかな銀色を帯びた渋さを呈する。レッドシーダーは防腐・防虫効果の高いフェノールを多く含んでいる為、防腐を施さなくても高い耐久性を持ち合わせている。独特の香りもあり人気がありますが、価格は高めです。 カナダインディアンは古来よりこの木を「生命の木」としてあがめ、魔よけとして有名なトーテムポールに活用されています。
ダグラスファー
北米大陸の西部に広く分布し、一般に米松と呼ばれている。心材は黄色を帯びた淡褐色、辺材は白から黄、淡桃色までさまざま。心辺材の区別は明瞭。堅硬で長大材が得られるが、年輪の幅が粗いものから密なものまであり、材にばらつきがある。年年輪の密な材はピーラと呼ばれて歓迎され価格も大幅に上がる。耐朽・保存性は高く、木目が強くてきれいだが、時間が経つと黒ずんで汚くなる。現在の日本の都市部の住宅用構造材のうち桁関係はほとんどこの米松が使われている。ハンドカットログハウスに使われるケースが多く、ログ材としてはもっともポピュラーですが難点は「ヤニ」です。
オウシュウアカマツ
(欧州赤松) ロシアアカマツ、サスナ、スコッチパインとも呼ばれる。 ヨーロッパでは針葉樹として代表的なものである。オウシユウトウヒ(Whitewood)とともに重要な木材である。ヨーロッパからシベリアまで広く分布しており、ヨーロッパ各国での代表的なマツ類のひとつ。ロシアから輸入された木材では、カラマツやエゾマツ・トドマツ類より少量であるので、用途は杭丸太などになっている。心材は赤褐色で、辺材は淡黄白色である。 一般の住宅業界や家具業界では欧州家具として幅広く利用されています。
スプルース
学名 Picea sitchensis (シトカスプルースの場合の学名) 生息地はヨーロッパから、南シベリア、北米まで。樹高は60mにもなり、多くは日陰に生息し、樹自体もおのずから深い影を作りだす。日本でなじみ深いのはシトカスプルースだろう。シトカは北米の西海岸側が主な産地名である。現在では一般建築用、造作建具、合板、楽器材などに用いられている。 木肌が白色で光沢をもっているが、やや桃色を帯び時間の経過とともにかなり濃色になるものもある。加工、仕上がりとも良く、乾燥も早く、強度的にも優れるが耐久性はやや低い。
杉(スギ)
日本を代表する針葉樹の良材です。土質の種類を問わずによく育つので全国各地に生育しているが、一番よい場所は、西日のあたらない谷間や北及び北東に面した山谷、山腹である。さらに、土壌が深く、肥沃で適度の湿気を有する所を好み、乾燥地には不向きである。西欧の「石の文化」に対して、「木材文化」といわれる日本の文化を支えてきた有用樹種である。有史以来、伐採とともに盛んに植林が行われたため、もともとの天然分布は定かではない。比較的軽く軟らかく、加工や乾燥も容易でかつ一程程度の強度があるというのがスギの特長である。又、縦(繊維方向)に加わる力に対して強く、木理がまっすぐである事や乾燥や加工がしやすいという点で、建築用材として柱などに適用している。
檜(ヒノキ)
ヒノキ科。常緑針葉高木。福島県以南の山地に分布する。スギとともに日本の主要な造林樹種。高さ30-40m。直径0.5-1.5m。細かな年輪が美しく、特殊な香気を放つ。辺材は淡黄色、心材は黄褐色耐久性や保存性もたかく、加工も容易でくるいも少ないなど、世界でも最もすぐれた針葉樹といわれる。